乙女心晒し

乙女心という名の恥を晒していきます

父親について

   長い間父にかけられていた洗脳は、実感的にかなり目が覚めてきていると思う。しかし、思い込みが激しいタイプだから1度信じたものを疑うことはなかなか難しく洗脳を解くのには苦労した。

 幼い頃は父親が大好きだったし、彼が真人間であると信じ込んでいた。母は精神疾患をもち、家事や育児は放置ぎみで他のことに関してもできないことが多く、そんな母をよく父は私の目の前で注意していた。父は私に"俺の言ってることは正しいだろ?"と賛同を求めながら母に注意していたので父と母の力関係の差は分かりやすく、父が正義であり父に従うことが生き延びる手段なのだと無意識に刷り込まれていった。

 このように父を正義であると盲信していたが、それから幾度となく父に傷付けられるようなことがあり私の洗脳は溶けていった。しかし幼少期から深く信じていたため、父を疑い不完全な人間であると認識できるようになるまでの過程はとても辛いものだった。父にしてもらって嬉しかったこともあるのだろうがあまり覚えておらず、嫌だった記憶ばかりがあるのでそれをいくつか書いていく。

 

1."何も欲しくない"が決まり文句

 買い物依存ぎみで余計なものを買ってしまう傾向にあった母親はよく無駄遣いするな、と父に注意されており、その流れで私に"美味しいものを食べるためのお金はいいが、着るか分からない服を買ったりゴミを増やすことにお金を使うな"という自論を何度も繰り返した。(今でもたまに聞かされる。笑)この考えはあながち間違っていないが、何に価値を見出すか、何にお金を使うことに喜びを感じるかは人それぞれだと思う。

 母の無駄遣いがあってか、昔父は今よりもお金を使うことに敏感で一緒に買い物に行くとよく私に欲しいものを聞いたのだが、私は毎回「何も欲しくない」と言うようにしていた。そうしておくと機嫌が良さそうにしていたので、私はそれが正解なのだと思い、毎回無思考に「何も欲しくない」を繰り返していた。私にとってはおはようの挨拶のように定型文だったので、"欲しいものがあったのに買ってもらえなくて辛かった!!"という気持ちは無かった。父の私へのプレゼントは記憶にある限りクリスマスのケーキくらいだった。それも、クリスマス前日に「明日はクリスマスだからケーキが欲しい。」と事前予約しておかないと買ってもらえなかった。1度誕生日にプレゼントをねだると、"俺は子供の時誕生日プレゼントなんて買ってもらえなかった!"の一点張りでそれ以降父に誕生日プレゼントを欲しがることはなかった。祖父母には誕生日プレゼントを貰えていたし、それほど欲しい物も無かったので別に良いのだが、教育費以外私にほとんどお金をかけないその事実が怖かった。私は父のせいでお金を使うことに大きな罪悪感抱くようになったのだが、かつての反動か物欲が強くなって散財したい気持ちも高まり、成長してから金銭感覚が狂ってしまった。私にとってお金を使うことはとても辛いことになった。

 

2.ピアノの習い事

 私は幼稚園から中学生にかけてピアノを習っていた。全くピアノのセンスが無く、練習も怠っていたので上達しないまま終わったが週一回必ず通っていた。ピアノの練習は嫌いだったが先生は優しかったし、その頃私は親に自分の意見を言うという発想が無かったため「辞めたい」と言うこともなく当然のように続けていた。ピアノについては興味が無かったのだろう父はあまり私に言及してくることなく月謝を払い続けてくれていたが、ある時「才能無いんだし練習しないならもう辞めたら?」と言われた。私はその言い方に傷付いて反抗すると、「自分で才能あると思ってるん?」と笑いながら言われた。なんでも冗談っぽく言えばいいと思っているのだろうが私は泣きたい気持ちになった。もちろん練習を怠っていた私が悪いのだが、どうして傷付けるような言い方しかできないのだろう。

 

3.千切られたヘアゴ

 父親は私が傷付くことは平気で言うくせに自分が傷付くことには敏感だ。ただ想像力が欠如しているのかそれとも私を支配物としてしかみていないのか…。父は毎日欠かさず晩酌するのだが、酔っぱらうとその面倒くさい性格に拍車がかかる。ある日、いつものように晩酌中の父に付き合いどうでもいい話を聞いてあげていた。私はもう夕食を食べ終わっていたので、早く自分の部屋に戻りたいなーと思いながらヘアゴムで手遊びをしていると「そんなに俺の話聞くのが嫌か!面倒くさそ〜〜にそれいじって!はよ終われと思ってるんやろ!」とキレられ、ヘアゴムを奪われ力ずくで千切られた。その場では必死で反発したが、1人になると泣き叫んだ。何度も何度も泣いて、時間が経っても思い出してとても辛くなった。父は覚えているはずもないが、私は今でも鮮明に覚えている。小4の時おそらく祖母に買って貰ったブルーと水色の二色のヘアゴム。かわいいなぁと思って手首に付けて眺めていたお気に入りを目の前で壊され、私の心も壊れていった。

 そして、洗脳が解けていったというのか、愛情を諦め切ったというのか、父親に対して冷淡な気持ちをもてるようになった。父親と言うのも気持ち悪いがまぁただの関係性なので。私はこうして父に洗脳され傷付つけられてきて可哀想だし、彼も私みたいなクズな子供にお金を費やす人生で可哀想だと思う。

 

 父と祖父は仲が悪い。というかいつも父が一方的に祖父に苛ついている。

 毒親は連鎖するとかどうでもいいが、父は幼い頃祖父母にされたことに恨みをもっており、興味のない"祖父母への憎悪昔話"を聞かされる。自分が私にしてきたことを棚に上げてよくそんな話できるな?親としての自己評価どうなってんの?ってほんと神経疑うけど、私は優しいのでうんうんと話を聞いてあげている。例えば、祖母が作った料理を美味しくなさそうにしてたら「もう食べなくていい」と捨てられたこととか、祖母におつかいを頼まれて賞味期限が短いものを買って帰ると「それ返してきて賞味期限が長いものを買ってきなさい」と言われ泣きながら買いに戻ったこととか、小さいことでは祖父が机の下で爪で音を立ててリズムをとっていて「うるさいからやめて」と言ってもやめなかったことなど、どーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーでもいい話だ。お前の繊細さに同情する訳ねぇだろ。

 健常者で長生きの両親をもって、離婚する前からずっと孫の世話をしてもらっていたくせに!!!母親が一日中しんどいって言いながら悲惨な汚部屋で寝てて、学校から帰ってもご飯を作って貰えず放置される虚無の時間を過ごしたことないくせに!!!!親に自分が大切にしているものを目の前で壊されたことないくせに!!!!!!

そんな育て方してきたのにまともな人間が仕上がる訳ねぇだろ人は物じゃねぇんだよ心も思考も意思も欲望もある肉の塊なんだよクソが

 

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